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2020.01.12

下岡蓮杖




横浜を中心に活躍した下岡蓮杖は、
我が国最初期の写真師の一人です。
13歳で絵師を志すも紆余曲折9年、
ようやく江戸の狩野董川に入門。
その後、一枚のダゲレオタイプとの出会いにより
写真師を志す。
写真習得への最短の策として
浦賀奉行での職を得て、
外国人に接するもなかなかうまくいかず、
結局技術習得までに13年。
薬品の研究に時間とお金をつぎ込み
ようやく4年後に写真館を開業。
その後は、沢山の肖像写真や風俗写真を残した
この人の面白いところは写真以外にも、
油絵のパノラマ画、石版画印刷、乗合馬車事業、牛乳販売事業。
浅草に移転してからも背景画を描き、コーヒー茶屋を創設、
バノラマの催事や軍旗写真額の販売など様々な新事業を展開。
新しいものが好きで経営者としても
時代を見る眼があったのでしょう。
写真館は大成功を収め、沢山の弟子を排出するも
写真が普及するにつれて、
晩年また絵を描き出したことも
時代を一歩先行く人らしいエピソードです。