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2020.06.30

収集物



約100年前、アメリカの小さな田舎町で写真館を営んでいた一人の男性、
亡くなってしばらくしてから見つかった大量の写真が、日の目を浴びます。
その後写真集となり、そこからまたしばらくして、とある古本屋に並んでいました。
そして写真館を始めたばかりの一人の男の目に留まり、
その男の収集の物語が始まりました。

その男というのは私ですが、
その『DISFARMER
という写真集に出会った時、
強烈なインパクトがありました。
写真なんでもちろん何も語らないんですが、
生きてきた時代も場所も重ならない。
そんな名もなき人の大量の写真を見た時、
この人たちの生活やその時代、
また一緒に写っている人のこと、
写真館に足を運んだ思い。
そんな分かりもしないことを
勝手に想像している自分がいました。
そして、100年という時空を超越して、
自分の心を揺さぶってくる『写真』
というものの物凄さを改めて感じました。

この出会いをきっかけに、
もっとたくさんの写真館で撮られた人の写真を見てみたい。
写真館の歴史を知りたい。写真館ってそもそもなんなんだ?
そんなスイッチが入りました。

古本屋さんの出会いから7年。
写真館に関する写真集や資料、
また家族や大切な人と、写真の関係性が出ているもの、
撮り続けられている作品などなど
いろんなところで集めてきたものを、
こちらのダイアリーの『収集物』というコーナーで
少しづつ少しづつ紹介してきました。
今まで目立たない感じでしたが、
写真館でも閲覧できるよう片隅に置いていましたが、
蔵書が増えてきたことと、
ほとんどの方が気付かれずに帰られていたので
このような棚を作って、目立つようにしました。
せっかくなので、
もしお時間あるときはゆっくりご覧ください。

収集物