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2018.08.18

NORBERT GHISOLAND


いつも解説を書くときは購入したお店で
どんな人でどんな作品でということを聞いたり、
ネットで検索して調べたりものをまとめて解説させていただいております。
説明するためのものなので名称や数字など極力間違いがなく
自分の主観もあまり含めず、お伝えできるようにと心がけています。
ただ今回はなかなか日本語のサイトが出て来ず、フランス語のサイトなどから
翻訳ソフトで変換してでてくる不可解な日本語とにらめっこして解説しました。
と言っても解説に重きを置いているわけではなく、
あくまでもお伝えするための道具だと思っています。
なにより写真集そのものをじっくり見て頂いて
何かを感じていただくことが一番大切なことだなと思います。
写真館に置いてありますので是非ご覧いただきたいです。

今回びっくりしたのはGHISOLANDさんは
37年間で90000枚という写真を残したということです。
1日も休まず、毎日6.6組の方を撮影したことになります。
ここからは憶測なのですが、写真を見ていても
すごく優しくて真面目で几帳面な方だったんじゃないかなと思います。
僕が見たのは90000枚のうち、わずか90枚ほどなので
本当のことはわかりませんが、
なんとなく写真を見てそう伝わってきます。
背景もたくさんの種類があって、
構図がすごく丁寧で、ポージングもおそらく指示されているかと思いますが、
あくまでも控えめで美しい。
職人さんのように、哲学を持って、コンディションを整え、
日々淡々とさも当たり前のように仕事をこなしていった結果が
このような天文学的な数字になったのだろうと思います。
現代でいうイチロー選手のような感じでしょうか。
あくまでも個人の妄想ですが、、、。
そして竹田写真館もそういった写真館を目指しています。

『NORBERT GHISOLAND』

1878年にベルギーのボリネージで
炭鉱夫の息子として生まれたNORBERT GHISOLAND 。
自分達より良い人生を迎えられるようにと父親が買い与えた
写真機器を元に写真を学び1902年写真館を開業します。
写真技術の急速な進化に伴い、肖像写真は最貧地域でも盛んでした。
ブルネイ人、鉱夫、兵士、宗教、スポーツマン、
あらゆる年齢のあらゆる人々を相手に37年間、その数90,000枚
とも言われるポートレイトを残しました。
61歳で没後、息子、孫へとスタジオは引き継がれます。
ネガが屋根裏に放置されているのを知っていた孫が、
父の没後、紙に焼き付けるところから始まる物語の第2章。
ベルギーの炭鉱の町で営んだ写真館の貴重な記録と共にその名が
ヨーロッパをはじめ世界各国の方に知れ渡ることになるのです。